1日5分、心と体のリセットタイムを(後編)

2019年6月6日

ストレスを単なる疲れとあなどってはいけません。
ストレスから解放されなければ、心身はやがて疲労困ぱいしてしまいます。
心と体をリセットする生活のヒントをご紹介します。

体のコリには、まず血行回復を

体の疲れは、目、肩、腰にくるとよくいわれます。
特に、デスクワークなどで長い時間、同じ姿勢を続けている人は、筋肉の緊張によって血流が悪くなりがちです。
そのため、全身への酸素や栄養の供給がうまくいかず、筋肉に痛みを覚えたり、目が重く感じたり、集中力が途切れやすくなるのです。

そんな疲労体質に陥らないように、日頃から積極的に筋肉に刺激を与え、血行の促進を図りましょう。
その方法として、だれでも簡単にできるのが「歩くこと」です。
足を動かせば全身に血液が循環し、すみずみまで酸素と栄養が届きます。毎日約10分=約1000歩ずつ、歩く時間を増やしてみましょう。

休養と運動バランスが疲労をためない極意

歩くことは、ほどよい全身の筋肉運動です。筋肉は、動かさないでいると、20歳代からどんどん衰え始めます。
加齢とともに代謝が悪くなるのも、そのためです。
筋肉量の低下をカバーする習慣や、ちょっとした時間にできる自分なりの疲労回復法をもつことは、疲れをためないポイントです。

ここで紹介するリフレッシュ法などを参考に、元気で疲れにくい体質を目指してください。

 

 実践! 心身のコリをほぐすリフレッシュ法 

 深呼吸  副交感神経が働き心身がリラックス

吐くことに重点を置いた深呼吸。休息の神経である副交感神経が働き、心身がリラックスモードに。
毎日5分でも、10分でも続けることが大切です。仰向けの姿勢でもできますから、不眠症の人は寝る前に行うと効果的です。

丹田呼吸法
丹田(おへその下1cm)を意識しながら、静かにゆっくりと肩の力も背中の力もすべて抜いて、猫背になるぐらいゆっくりと息を吹き出します。すべて息を吹き切ると、自然に息が入ってきます。

 ヒーリング・ミュージック  自然の音が体の心地よいリズムに

穏やかで優しい旋律や、川のせせらぎ、波の音など、テンポがゆったりしたやわらかな音楽は、心を体を癒し、人間に本来備わっている自然治癒力を呼び覚まします。

 ツボ・マッサージ  第2の心臓・足を刺激して血行を促進

足の裏には内臓や自律神経に関連するツボが集まっており、ストレスによる疲れ、内臓の機能低下からくる疲れのいずれにも有効です。
また、ふくらはぎは血液を心臓に送りかえす「第2の心臓」といわれ、血液の循環も改善されます。

タワシの足裏マッサージ
土踏まずを中心に軽くほてるくらいまでこすります。

足の三里(さんり)の指圧
特に胃腸の疲れや、足の疲れに有効です。
足の三里(ひざの下のやや外側、小さな骨のでっぱりの間)を3~4回指圧します。

 

 ストレッチング  肩、背中、足腰の疲れに即効のスッキリ体操

疲れが出やすい肩、背中、足、腰。ゆっくり伸ばすと血行が促進し、筋肉の疲れもスッキリ解消。
特におふろ上がりは、筋肉も伸びやすい状態なので、より効果的です

1.体反らし
足を広めに開き、両手をひざにあてて体をゆっくりと反らせます。
10~15秒保持します。前後の足をかえて同様に行います。

2.上体ひねり
足を肩幅よりやや広めに開き、両手をひざに置きます。ゆっくり横に上体をひねり、10~15秒保持します。
呼吸は止めないで行います。反対側も同様に行います

3.体側伸ばし
上に伸ばした腕のひじを、ゆっくりと横に引きながら体側を伸ばし、
10~15秒保持します。反対側も同様に行います

(この記事は教職員共済だより167号(2018年7月発行)に掲載されたものを再掲載しています)