職場や自宅でできる簡単リラクセーション

2015年1月7日

ストレスがたまってくると、自分でも気がつかないうちに体が緊張してきます。
この緊張をときほぐすことで心を落ちつかせ、ストレスを軽減させるのがリラクセーションです。
「疲れたな」と感じたら、まずは体をリラックスさせてみましょう。
職場や家庭でぜひ、試してみてください。

簡単ストレッチでリフレッシュ!

ストレス状態が続くと、無意識のうちに筋肉が緊張した状態になります。こうした筋肉をときほぐすには、ストレッチが有効です。体を伸ばして、リラックス感を味わってみましょう。
ここでは、どこでもできる簡単ストレッチとリフレッシュ法をご紹介します。

腹式呼吸で心を落ちつかせる

私たちが普段している胸式呼吸は吸い込みが浅く、肺に古い空気がたまりがちです。
たまった空気を十分に交換するには、腹式呼吸がおすすめ。横隔膜を使った腹式呼吸は、ゆっくり深く呼吸することで肺の奥深くまで空気が行き渡ります。

新鮮な空気をたっぷり吸い込むと、自律神経の働きが活発になるだけではなく、内臓も刺激され、血液循環もよくなります。さらに脳内ではストレスを癒すセロトニンの分泌が盛んになり、心を落ちつかせる効果があるのです。

自分に合ったリラクセーション法を見つける

このほかにも、音楽を聴く、カラオケを楽しむ、ペットと遊ぶ、趣味を充実させる、植物を育てるなど、さまざまなリラクセーション法があります。
大切なのは、自分に合った方法を見つけることです。
ただし、あせって見つける必要はありません。なんにもしない時間をつくって、頭をからっぽにするだけでもよいのです。

なんとなくイライラして落ちつかない、仕事に意欲がわかない、などと感じたら、思い切って休息をとってリラックスすることを心がけてください。

ウォーキングでストレス解消&体力UP!

通勤やオフタイムに手軽にできて、長続きしやすいウォーキングは、リラックス感を得るのにもおすすめです。さらに継続することで健康レベルも向上し、生活習慣病の予防にも役立ちます。
ウォーキングを生活に取り入れるなら、無理をしないことがポイント。ひとつ前の駅で下車する、休日に公園で軽く汗を流すなど、心地よくできるところからはじめましょう。

ウォーキングをするときは、くよくよ考えず、頭をからっぽにして歩くことをおすすめします。きっと心のモヤモヤも解消され、心地よい疲労感でぐっすり眠れることでしょう。

もし、休日にスッキリ、リフレッシュするのなら、本格的に取り組んでみたいものです。
ウォーキングの効果を高めるためには、正しい姿勢を心がけましょう。背筋を伸ばし、肩の力を抜いて、ひじは90度に曲げて腕をしっかり振ります。歩幅は広め、少し早いペースで歩くのが基本です。ただし、無理なく自分の体が気持ちよいと感じる歩き方で結構です。

監修/横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター
センター長 山本晴義 先生

漸進的筋弛緩法ってなに?

教職員共済だより153号掲載『学校教職員のための「バーンアウト(燃え尽き症候群)」予防・6 今日からできるセルフケア 多様な「コーピング」』で紹介した、漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)。
ほっとブレイク・1』でも簡単に紹介していますが、これは筋肉の緊張と弛緩を繰り返し行うことにより身体のリラックスを得る方法です。
やり方については、文部科学省では以下のように紹介しています。

基本動作

各部位の筋肉に対し、10秒間力を入れ緊張させ、15~20秒間脱力・弛緩する。

身体の主要な筋肉に対し、この基本動作を順番に繰り返し行っていく。各部位の筋肉が弛緩してくるので、弛緩した状態を体感・体得していく。

  1. 両手/両腕を伸ばし、掌を上にして、親指を曲げて握り込む。10秒間力を入れ緊張させる。手をゆっくり広げ、膝の上において、15~20秒間脱力・弛緩する。筋肉が弛緩した状態を感じるよう教示する。
  2. 上腕/握った握り拳を肩に近づけ、曲った上腕全体に力を入れ10秒間緊張させ、その後15~20秒間脱力・弛緩する。
    ※以下、緊張させる部位について記述する。10秒間緊張後、15~20秒間脱力・弛緩する要領は同様である。
  3. 背中/2と同じ要領で曲げた上腕を外に広げ、肩甲骨を引き付ける。
  4. 肩/両肩を上げ、首をすぼめるように肩に力を入れる。
  5. 首/右側に首をひねる。左側も同様に行う。
  6. 顔/口をすぼめ、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れる。筋肉が弛緩した状態イコール口がぽかんとした状態
  7. 腹部/腹部に手をあて、その手を押し返すように力を入れる。
  8. 足/a:爪先まで足を伸ばし、足の下側の筋肉を緊張させる。b:足を伸ばし、爪先を上に曲げ、足の上側の筋肉を緊張させる。
  9. 全身/1~8までの全身の筋肉を一度に10秒間緊張させる。力をゆっくりと抜き、15~20秒間脱力・弛緩する。