防災にスマートフォンを活用しよう

2018年8月9日

多くの皆さんがお持ちのスマートフォンは、“最強の防災情報アイテム”になります。その活用方法を紹介します。

便利な防災アプリ

スマホアプリには、防災に役立つアプリがたくさんあります。また、用途は違っても役立ちそうなアプリは色々あると思います。余裕があるときに探してみてください。

・地震や豪雨などの防災情報を知らせてくれるもの
→Yahoo!防災速報
→行政による防災アプリ(市町村の公式ホームページでチェック)

・災害時の安否確認に使えるもの
→LINEやTwitter、Facebookなどのソーシャルメディア

・ラジオを聞くことができるもの
→radiko.jp、NHKラジオらじる★らじる など

命を守るお薬手帳アプリ

高齢者の方が、たくさん薬を飲んでいる光景をよく見ます。
厚生労働省によると外来診療で薬を処方されている75歳以上の高齢者のうち、7種類以上の薬を処方されてる割合は24.5%です。
そのため災害時、普段どんな薬を飲んでいるか分からず困ったという話も無理はありません。

そこで高齢者に限らず、普段からお薬手帳アプリの利用をおすすめします。お薬手帳アプリは、厚生労働省の定める要件を満たしている場合、紙のお薬手帳と同様に利用できます。
このアプリを使えば、処方データの保存のほか家族全員の薬の管理・共有ができるなど、いざというときも安心。旅行先で薬が必要なんていうときも便利です。

お薬手帳アプリはたくさんあるため、次の点に注意して選ぶようにしましょう。
・かかりつけ薬局で使用できるもの
・紙のお薬手帳と同じ扱いとなるもの

アプリはちょっと…という方は、薬やお薬手帳を写真に撮って保存しておくという手もあります。

いざというときに居場所を伝えるアプリ

大きな地震で家が倒壊して閉じ込められた場合、懐中電灯(光)やホイッスル(音)で、他の人に自分がいる場所を知らせることがすばやい救助に繋がります。
しかし、いつも持ち歩けないですよね。そんなとき、スマホが役に立ちます。

日中はもちろん、寝るときもスマホを身の回りに置いておく人は多いでしょう。スマホのライトや防犯ブザーのアプリは、いざというときの懐中電灯やホイッスル替わりになります。

学校にもWi-Fiの整備急務

今や情報の時代。情報収集のツールとして、スマホへの利用がますます高まっています。災害時は、平常時以上に情報の重要度が増します。そうした状況を踏まえて、災害時において通信手段を確保できるよう学校・体育館等の公共施設におけるWi-Fi環境の整備が進められています。

今後、避難所でもスマホの利用がしやすくなるでしょう。またスマホの利用が増えるのに備え、モバイルバッテリーや充電器の準備も必要となってきます。

どうか怠りなく。

著者プロフィール

一般財団法人 防災教育推進協会常務理事 笠間正弘

一般財団法人 防災教育推進協会常務理事 笠間正弘

1961年宮城県生まれ。子どもたちが自ら考え行動する真の“防災力”を育むため、「ジュニア防災検定」や「防災寺子屋」などの防災教育事業を行っている。著書『わたしたちの防災』